金融業界のデジタルマーケティング入門「金融マーケナビ」

デジタル基礎知識

ChatGPTと金融業界:未来の可能性と実用例

2023年11月15日 485 Views

みなさま、初めまして。
シナジーマーケティング 金融ソリューション事業部の酒井です。
2023年7月から金融業界に特化した当グループの新しいメンバーとして参画しております!

さて、今回の記事では、最近よく聞く「ChatGPT」について、私自身の勉強も含め金融業界での利活用や今後の可能性などにフォーカスした内容をご紹介いたします。

1.ChatGPTとは?

ChatGPTという言葉をご存じですか?
「OpenAIによって開発された自然言語処理の分野で注目されているAI技術の一つです。」と説明を聞いてもよく分かりませんよね?少なくとも私は分からないです!

私の感想・・・
AIの一種:うん、何となくわかる。
テキストで自然な対話を生成するAI(生成AI):分からなくなってきた。

※ここから先はChatGPTに関する解釈を、より砕けた表現で説明する事に全振りしてお届けします。
従って、より正確な理解をするには専門書などをご参照ください。

従来のAIは、膨大な量のデータやパターンを学習し、最適な解を導く事に適しているそうです。
以下は実際に現在取り組まれているAI活用の一例です。
・お問合せ内容に対する熟練オペレータの回答パターンを分析して最適な回答を瞬時に回答する。
・過去のデータを収集・分析し、AIが株価の予想を行う。
・膨大な気象データを元に、天気予報を作成する。
・膨大な医学データを元に、患者の診断結果を一次判断する。

では、これらをChatGPTという新しいAIの一種に問いかけるとどうなると思いますか?

ChatGPT自身は、AIの一種なので何かしらの問いに対して解を出してくれます。
最大の特徴は「自然な文章をいっぱい考えてくれる」を得意としていることです。
ChatGPTに触れた事が無い方にはイメージしづらいかと思いますが、私も同様に「アップル社やアマゾン社のAIよりも賢く、自然言語で話してくれる?」と漠然と思っていました。
どのように賢いのか、具体例を記載します。

 


問い)過去のデータを収集・分析し、株価の予想を行ってください。
ChatGPT回答)
株価の予測は非常に複雑で、高度な統計分析と機械学習モデルが必要です。以下では、Pythonを使用して株価の予測モデルを構築する一般的な手順を説明します。ただし、この予測は教育の目的であり、実際の投資判断には使用しないでください。
1,データ収集:
株価データを収集するために、Yahoo FinanceやGoogle FinanceなどのデータプロバイダからデータをダウンロードまたはAPIで取得します。データは、株価(終値)、取引量、および他の関連情報を含む必要があります。
2,データの前処理:
収集したデータをクリーニングし、欠損値を処理し、日付や価格を適切にフォーマットします。また、データをトレーニング用とテスト用に分割します。
~中略~
9,モデルの改善:
モデルの性能が不十分であれば、ハイパーパラメータを調整し、特徴量エンジニアリングを改善してモデルを調整します。
過去のデータから予測することは一つの手法ですが、市場の不確実性や外部要因に対処するのは難しいです。投資に関する重要な意思決定を行う際には、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。


 

回答の精度は株価予想の専門書などにお任せするとして、私がお伝えしたいのは「過去のデータを収集・分析し、株価の予想を行ってください。」という漠然とした問いに対して、まるで人間が答えるように自然な会話で「かなりそれっぽく!」返してくれるのです。
回答内容が浅い、誤っている事がある、などはデメリットとして注意が必要です。
より詳細な問いで条件を色々と与えると、「もっとそれっぽく!」回答してくれます。

いかがでしょう?
ここまでは、私と同じようにChatGPTを実際には使ったことが無い方向けの説明でした。
次は、「ChatGPTを金融機関で利活用」にフォーカスします。

2.現在)金融業界におけるChatGPT活用事例

本記事の主題である金融機関向けにChatGPT活用を具体例として挙げてみます。
以下のような各金融機関様の取り組みは新聞記事などでご存じかもしれません。
・某メガバンク:財務データを元に資料作成、テキスト要約、翻訳、プログラミング支援
・金融系ホールディングスA:行内の文書検索、企画書作成補助、顧客対応支援
・金融系ホールディングスB:社員への質問回答、議事録要約、翻訳、プログラムコードの作成

このように事例を挙げられても、私はピンときませんでした。そこで顧客が暗証番号をロックされたシーンを想定して、ChatGPTとやり取りをしてみたのでご紹介します。

<顧客対応支援の具体例>

以下は私(顧客)とChatGPT(ABC銀行のサポート担当者)のやり取りです。
私は顧客になりきってやり取りをしています。


私:ネットバンクの口座に関して教えてもらえますか?
ChatGPT: こんにちは、どのような内容でしょうか?
私:ログインに失敗し、アカウントがロックされちゃった。どうやって解除したらいい?
ChatGPT:お手伝いいたします。アカウントのロック解除について詳細情報を提供します。まず、お客様の名前と契約番号を教えていただけますか?
私:酒井です。契約番号は123456XXXです。
ChatGPT:ありがとうございます、酒井さん。アカウント情報が確認されました。アカウントロックの解除手続きを開始します。本人確認のため、以下の質問にお答えいただけますか?
———
酒井様の生年月日は何ですか?
アカウントの登録時に設定したセキュリティ質問に答えてください(ペットの名前は何ですか?)。
———-
私: 生年月日は19XX年X月X日で、セキュリティ質問の答えは”XXちゃん”です。
ChatGPT:ありがとうございます、酒井さん。本人確認が完了しました。アカウントのロックを解除し、新しい暗証番号を設定する手続きを行います。新しい暗証番号を設定したい場合、提案していただければ手順を説明いたします。
私: はい、新しい暗証番号を設定したいです。
ChatGPT: 新しい暗証番号を設定する際には、以下の要件に従ってください。新しい暗証番号は6桁の数字である必要があります。例えば、”123456″のような数字の組み合わせを考えてください。それでは、新しい暗証番号を教えてください。
私: 新しい暗証番号は”9876XX”です。
ChatGPT: 了解しました、新しい暗証番号”9876XX”を受け付けました。アカウントのロックが解除され、新しい暗証番号でアカウントにログインできるようになりました。アカウントのセキュリティを維持するために、新しい暗証番号を安全な場所に記録してください。何か他にお手伝いできることがあれば、どうぞお知らせください。


 

いかがでしょう?
色々と突っ込みどころがあるのはさておき、可能性は大いに感じられる内容だと思いませんか?
メガバンク筆頭にChatGPTの活用をテスト運用中ですが、これらは全て行内の対応履歴データなどを蓄積し外部に一切情報が出ないように考慮されているそうです。

もう少し具体例をご案内いたします。
あくまでもイメージですが実際にこういった活用がされているそうです。

<稟議書作成補助>


問い)
XYZ社(架空)の事業資金融資を通したいんだけど、魅力的な稟議書を書いてくれない?

——————
タイトル: XYZ社事業資金融資申請の承認依頼

背景情報:
XYZ社は〇〇年に設立され、〇〇の業界で事業を展開しています。当社は競争激化の中で着実な成長を遂げ、新たな市場への進出を検討しています。現在、事業の拡大と新製品の開発をサポートする資金が必要です。

融資の詳細:
– 融資の目的: 新製品開発、市場拡大、設備投資
– 融資額: 〇〇〇〇万円
– 利子率: 〇〇%
– 返済期間: 〇〇年

リスク評価:
融資に伴うリスクを誠実に評価しました。リスク要因には市場リスク、競争リスク、および経済リスクが含まれます。これらのリスクに対処するための対策を次に示します。

– マーケットリスク: 新市場への進出に際し、市場調査と競合分析を実施し、市場への適切なアプローチを採用します。
– 競争リスク: 新製品の差別化と品質向上を通じて競争力を維持し、市場シェアを拡大します。
– 経済リスク: 経済の変動に対処するため、キャッシュフロー管理とコスト削減戦略を実施します。

返済計画:
XYZ社は融資の返済計画を策定しました。将来の収益予測とキャッシュフロー予測に基づいて、融資の返済が確実に実行されます。適切な返済計画を維持するため、経営陣は定期的な財務監査を実施します。

担保と保証:
融資の担保として、当社は固定資産および売掛金を提供します。保証人として、〇〇氏(役職:〇〇)が責任を負います。

ビジネスプラン:
XYZ社は今後の成長を確保するため、新製品の開発、新市場への進出、効率的な生産プロセスの確立など、以下のビジネスプランを実行します。

– 新製品の開発とマーケティング拡大
– 新規市場への進出
– 効率的なコスト管理

結論と推奨事項:
XYZ社は、事業資金融資を受けることで事業の成長と競争力の向上が実珸化できると確信しています。
審査部に向けて、事業資金融資の承認を強く推奨します。融資条件については内部の指針に従います。

署名と日付:
[稟議書の作成者の名前]
[署名]
[日付: YYYY/MM/DD]
————————————


 

いかがでしょう?
上記例は前提条件や情報が少ないため、稟議書として大いに不足がある内容かもしれません。
実際の行内稟議書テンプレートを情報として与え、稟議に掛ける対象企業の情報を与えるとより具体的な内容を自動生成してくれるわけです。可能性は大いに感じられる内容だと思いませんか?与える条件・情報によって回答精度は全然違ってきます。
なお、繰り返しとなりますが、各銀行の行内データを元に、外部に出ない厳格条件下で試験運用中との事です。

金融業界でのChatGPT活用の流れは知っているけど、具体的イメージが無いという方が、この記事を読んで具体的イメージを持っていただけたなら幸いです。
これまでは、ChatGPTとは?から始まり、実際に始まっている活用例を具体的イメージで紹介しました。
ここからは、ChatGPTで実現できる将来的な世界について夢を膨らませてみたいと思います!ここから先は私の妄想も大いに入ります(笑)

3.将来)金融業界におけるCharGPT活用予測

一般的な書籍やWEB記事では、より仕事での生成AIの活用が増え仕事が激変すると言われています。

仕事をしていると、何かしらの情報を検索エンジンや社内ドキュメントで検索する事が多い事に気づきます。これらはより自然な言葉でChatGPTはじめとした生成AIにとって代わるのではないでしょうか?


私:あれ、有休申請ってどうやるんだっけ。
ChatGPT:もしよろしければ、私が代わりに申請しておきますよ?
私:おー、よろしく。〇月〇日だわ。理由は書かなくていいよ。
ChatGPT:承知いたしました。申請しておきました。
(数時間後・・・)
ChatGPT:先ほど申請した有休申請が承認されましたよ。
私:サンキュー


 

こんなやり取りが、テキストではなく、言葉で行われるのは想像に難くないですね。
もうこれ、完全に自分専用の秘書じゃないですか!
更に、立体ディスプレイで何か出てくるとかであれば、、、スターウォーズの世界は目の前です!!

上記のようなやり取りは、金融業界だけでなく全ての企業でありそうです。
金融業界は専門性が高く、情報鮮度が重要かつ法規制も多く、行員は多忙なことが多いですが、ChatGPTの登場によって行員の「忙しさ」は変わると考えられているようです。

例えば、金融アドバイザーとして。
顧客の投資目標やリスク許容度に合わせて、個別の資産運用プランを瞬時に作成してくれるのではないでしょうか?
では、人間の金融アドバイザーはどういう仕事に変わっていくのでしょう。多くの仕事が無くなるのでしょうか。
仕事は無くならず、「より高度な専門性を必要とされる職務」に従事する事になると言われています。
コンプライアンスや法規制のチェックも人間にとって代わってしまうでしょう。そして人間は「より高度な専門性を必要とされる職務」に従事するのです。

モバイルバンキングはどうでしょうか。
ユーザーが色々なボタンを押して操作する時代は終わるのではないでしょうか。
チャットで話すことで全てが置き換わるのではないでしょうか。
当社のSynergy!はWEBフォームのご提供も得意としておりますが、これも今とは違ったカタチに置き換わる時代が来るでしょう。なぜなら、生成AIの秘書さんと話したら全て解決してしまうのですから。

4.最後に、、、

「より高度な専門性を必要とされる職務」に従事する為、今からAIにとって代わられないスキルを身に着けたいですよね。
当社では、デジタルマーケティングを推進する人材を育成するサービスを展開しております。

是非、「より高度な専門性を必要とされる職務」へのリスキリングをはじめませんか?