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デジタル基礎知識

金融庁も対応したメールドメインへのBIMI対応について解説

2025年4月30日 68 Views

昨今、世間を騒がせているなりすましメール対策をはじめ、金融機関様におかれましては、特にメール対策に注力されていることと思います。
今回は、その課題解決策の一つとしてBIMI対応についてご紹介いたします。

BIMIとは何か?

「BIMIあり」にはロゴが表示されているイメージです。

 

BIMI(Brand Indicators for Message Identification)は、メール受信者に対して送信者のブランドロゴを表示する技術です。この技術は、なりすましメール対策として開発され、受信者がメールの信頼性を一目で確認できるようにすることを目的としています。BIMIを導入することで、企業は自社のブランドロゴをメールに表示し、受信者に対して「このメールは正規の送信者からのものです」という安心感を提供できます。

なぜ金融機関にとって重要なのか?

金融機関は、顧客とのコミュニケーションにおいて信頼性が非常に重要です。BIMIを導入することで、金融機関は顧客に対して自社のメールが安全であることを視覚的に示すことができます。特に、フィッシング詐欺やなりすましメールが増加している現代において、BIMIは顧客の信頼を維持するための有効な手段となります。

金融庁の取り組み

2025年3月、金融庁はBIMI対応を行い、金融庁から送信されるメールに認証されたシンボルマークを表示するようになりました。この取り組みは、なりすましメール対策の一環として行われ、メール受信者が金融庁からの正規のメールを容易に識別できるようになっています。
BIMI対応は、金融機関にとって顧客の信頼を維持し、ブランドイメージを向上させるための重要なステップと言えるのではないでしょうか。
【出典】金融庁:金融庁からのメール受信におけるシンボルマークのアイコン表示について

BIMI導入のメリット

なりすましメール対策の強化

BIMIを導入することで、なりすましメール対策を強化できます。ブランドロゴの表示により、受信者はメールが正規の送信者からのものであることを確認でき、フィッシング詐欺の被害を防ぎやすくなります。BIMIは、既存のDMARCポリシーと組み合わせることで、より強力なセキュリティ対策を実現します。

ブランドロゴの表示による信頼性向上

BIMIを導入することで、メールにブランドロゴを表示できるようになります。これにより、受信者はメールが正規の送信者からのものであることを一目で確認でき、信頼性が向上します。ブランドロゴの表示は、企業のブランドイメージを強化し、他のメールとの差別化を図ることができます。

メール開封率の向上

BIMIによるブランドロゴの表示は、メールの開封率を向上させる効果があります。受信者がメールを開封する際に、ロゴが表示されていることで安心感を得られ、メールを開封する可能性が高まります。実際に、BIMIを導入した企業では、メールの開封率が向上したとの報告もあります。

BIMI導入のステップ

必要な技術的要件

BIMIを導入するためには、DKIM、DMARCといった送信ドメイン認証技術の設定が必要です。これらを適切に設定することで、メールが正規の送信者からのものであることを確認できます。さらに、BIMIの導入には、認証マーク証明書(VMC)の取得が必要です。

VMCの取得と設定

VMC(Verified Mark Certificate)は、BIMIの利用に必要な証明書です。VMCを取得するためには認証局から証明書を取得する必要があります。商標登録されたブランドロゴを用意し所定のフォーマットに合わせてWeb上に公開する対応も必要です。
取得したVMCはサーバーに設置し、BIMIレコードを更新することで、メールにブランドロゴを表示できるようになります。

ご相談・お問合せ

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