GAを活用してみよう(ユースケースの紹介編)
前回は、GoogleAnalytics(GA)を用いてより詳しく分析するための絞り込み機能について解説しました。今回はさらに実践的に地方銀行様、信用金庫様のWebサイト分析で活用していただく方法をユースケースとして紹介していきます。
<目次>
よく見られているページをランキング形式で確認する
まずはサイト分析をおこなう上で最も基本となる「どのページがよく見られているのか」を確認する方法を解説します。
データの確認方法
GoogleAnalytics(GA)の左メニューにある「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」を開くことで全ページのページビュー数を表示することができます。デフォルトでページビュー数の多い順に表示されるため、上図のように1番上に表示されているページが最もよく見られているページとなります(「/」はサイトのTOPページを指します)。
データの活用方法
よく見られているページにも関らず「コンテンツが充実していない」、「お申込みフォームへの動線が作られていない」といった問題がある場合には改善の優先度が高いと言えますので、サイトの改善に取り組む際の起点として活用しやすいデータとなります。
住宅ローンのページの1ヶ月間のページビュー数を確認する
続いて住宅ローンなど特定のページの「1ヶ月間のページビュー数」を確認する方法を解説します。
データの確認方法
「1ヶ月間のページビュー数」は前項でご紹介した方法と同じデータから確認ができます。異なる点は「特定のページのみを絞り込む点」と「期間を指定する点」の2つです。まず、ページを絞り込むために画面中央ほどにある虫眼鏡に確認したいページのURLに含まれる文字列を入力します(例えば住宅ローンの場合では「loan」と入力するなど)。次に画面右上にある日付を任意の1ヶ月間に指定します。
これで任意のページの「1ヶ月間のページビュー数」を確認することができます。
データの活用方法
「1ヶ月間のページビュー数」を確認することで目標の基準を定めやすくなります。例えば、住宅ローンのページのページビュー数が1,000あるのでお申込みの獲得目標を10件にする、あるいはお申込みの獲得目標が100件に対してページビュー数が1,000なのであればページビュー数の目標を10,000にするといった目標立てをおこなうことができます。
メールマガジンからのセッション数を確認する
次にメールマガジンからのセッション数を確認する方法を解説します。
事前準備
まず、メールマガジンからのセッション数を確認するためには誘導したいURLの末尾にパラメータを付与した形で配信するメールに設置する必要があります。付与するパラメータは以下の3種類です。
・キャンペーン
「utm_campaign=任意のキャンペーン名」で設定するパラメータとなります。
基本的にはメールマガジンの配信日にあわせてパラメータを設定することがおすすめです。
例えば2021年6月30日に配信するメールマガジンであれば「utm_campaign=20210630」などのパラメータにします。
また、キャンペーンは3種類の中で唯一入力必須ではないパラメータとなりますので、細かな分析が不要という場合には設定をしなくても問題ありません。
・参照元
「utm_source=任意の参照元名」で設定する入力必須のパラメータとなります。
基本的にはメールマガジンの配信月にあわせてパラメータを設定することがおすすめです。
例えば2021年6月に配信するメールマガジンであれば「utm_source=202106」などのパラメータにします。
・メディア
「utm_medium=email」と設定する入力必須のパラメータとなります。
メールマガジンからのセッション数を計測するためには必ず「email」入力する必要しなくてはなりません。
パラメータの種類を把握したら次にメールマガジン内にパラメータを付与してURLを設置し、配信をおこないます。
パラメータの設置例
https://〇〇〇.co.jp?utm_source=202106&utm_campaign=20210630&utm_medium=email
以上の事前準備をおこなうことでメールマガジンからのセッション数を計測することができるようになります。
データの確認方法
GoogleAnalytics(GA)の左メニューにある「集客」→「キャンペーン」→「すべてのキャンペーン」を開くことでメールマガジンからのセッション数を表示することができます。
グラフの下部にあるプライマリディメンションでそれぞれ「キャンペーン」、「参照元」、「メディア」と前項の事前準備で設定したパラメータの区分ごとにセッション数を確認することも可能です。
データの活用方法
メールマガジン全体のセッション数は「メディア」を、月ごとのセッション数は「参照元」を、1通ごとのセッション数は「キャンペーン」を確認するといった使い分けをすることで、反響の良いメールマガジンがある場合はその際の配信内容を参考にして、より反響率の高いメールマガジンを作成することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はより実践的にGoogleAnalytics(GA)のデータを活用できるようにユースケースを元にご紹介させていただきました。
メールマガジンの分析のように事前準備が必要なケースもありますが、いずれもサイト運営において有効活用しやすいデータとなりますのでご自身のウェブサイトの課題に合ったユースケースを参考に活用してみてはいかがでしょうか。