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マーケティング顧客管理

金融機関におけるメール情報の重要性~効果的な非対面アプローチの施策例をご紹介

2020年2月18日 523 Views

CRM活動やマーケティングに代表されるようなデータ活用は、残念ながら他業界に比べて金融機関は遅れているケースが多いです。

例えばEC業界では、リード情報が生命線とも考えられており新規顧客獲得と同時に既存顧客を維持するためのマーケティング施策が取られています。

しかし、金融機関の場合は、アプローチの手段そのものがないなどの理由からデータ活用がなかなか進んでいないのです。それはなぜなのかというと、金融機関で把握している顧客情報の中にはCRM活動を行うために必要なメールアドレスが含まれていないことが多いからです。

非対面の顧客への継続したアプローチにはメールマーケティングが有効です。メールアドレス情報を把握していないと、非対面の施策が行き詰まってしまいます。

このような背景から今回は、メールアドレスがあるとできるマーケティング施策を金融機関に特化した例とともにご紹介します。

メール情報を活用した施策例

金融機関が持っている顧客のアクセス先情報は、住所・電話番号に限られるケースが多いです。では、そこにメール情報を組み合わせることで何ができるのか、具体的な施策例を挙げていきます。

ローン契約情報+メールアドレス

カードローンを契約しているが、数ヶ月動きのない顧客に対して、利用促進のメールを送ることができます。

家族構成+メールアドレス

お子様の年齢に合わせた教育ローンの案内や、マイカーローンの案内送信が可能です。

住所+メールアドレス

DMが届かなかった顧客に対して、住所変更手続きの案内を送ることができます。

利用履歴+メールアドレス

アクティブな顧客に対し、アプリバンキングの登録案内を送信できます。そのほか、ローンの遅延状況がわかれば貸し出しの際のリスクを考慮したアプローチも可能となり、より信頼性の高い人にのみ各種促進の案内を送るなどの送りわけが可能となるのです。

現在実施している施策にメール情報を生かす例

CRM活動として、すでに取得済みの住所情報に対し郵送で紙媒体の案内(DM)を送っている金融機関は多いです。ただし、DMにはデメリットがあることも忘れてはいけません。
具体的にはメールに比べて単価が高いこと、DMによる効果がはかりにくいなどのポイントが挙げられます。

さらに、実際には未達となり銀行に戻ってくるものも2割程度あるようです。ですから、メール情報がない場合、未達になっても「住所変更を勧める手段が電話くらいしかない」といった状況に陥ることも考えられます。

このようなケースでは、メールアドレスがわかっていれば前項でご紹介したように、「住所変更案内メールを送る」対応で住所変更フォームなどへ誘導ができ、常に最新の顧客情報を保有することが可能となります。メール情報を生かすことでDMのデメリットの一部はカバー可能な上に、さらなる価値を生み出すというわけです。

メールマーケティングの一環として住所変更のスキームを実際に取り入れている地銀様の例を次の項目で簡単にご説明します。

実際にあったご相談

ご相談当初、住所変更があった際には店頭に出向いてもらうという手間が発生していました。そのため、住所変更をフォームでできないかとご相談を受けました。

対策としてマーケティング用DBをつくり、メールアドレスを格納する仕組みにすることをご提案しました。格納したメールアドレスは、前項でお話したよう後々顧客へのさまざまなアプローチに役立ちます。

まとめ:メール情報を活用するにあたって

メールアドレスに限らず、金融機関は総じて他業界に比べてデータ活用が進んでいません。
また、データがあったとしても基幹DBに格納されており、簡単には取り出せないケースも多々見受けられます。

しかし、抱えている既存顧客が多いという金融機関ならではの良点を活用できる点は認識しておきましょう。なぜなら金融機関は、「一定以上の取引のあるアクティブな口座がある」などの優良顧客をすでに抱えているため、本来他業界よりもむしろ有利な状況であるはずだからです。他業界では優良顧客化することこそがハードルとなっています。ですから、すでに持っているこの利点を生かさない手はないのです。

メールアドレスはデジタル上のマーケティング活動をするにあたり利用価値の高い情報ですので、積極的にメールアドレスを取得できるような仕組みを取り入れることをおすすめします。

そうは言っても、メール情報の活用を含めたCRM活動をやりたい、やらなければならないと思っていても、実際何から手をつけ、どう進めていけば良いのかわからないという担当者様は多いですよね。MA(マーケティングオートメーション)ツールの検討から始めてしまい、金額的・施策規模的に大きくなりすぎて頓挫するケースもよく伺います。

そんな場合には、まず貴社の持っている情報を整理し、やりたいことを実現するために充足しているもの・不足しているものを把握してからミニマムスタートすることもひとつの手です。実際弊社にも、施策規模が大きくなりすぎて身動きが取れなくなり、ご相談いただくケースがあります。

貴社のやりたいことのために必要な情報や状況を整理したい、まずは小さなことから始めてみたい、他社の事例を聞きたいなどデータ活用について何かお悩みがございましたら、ぜひ一度弊社にご相談ください。

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