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イベントレポート「教えて!仙台銀行さん:Web完結型ローン申し込みフロー構築のための”行内事務”整備の仕方」

2024年12月10日 61 Views

シナジーマーケティング 金融ソリューション事業部の高橋です。
本日は2024年11月22日に行いました「教えて!仙台銀行さん:Web完結型ローン申し込みフロー構築のための”行内事務”整備の仕方」に関するイベントレポートをお届けします。
本イベントは金融機関ご担当者様で以下の課題を持つ方を対象として行いました。

  • Web完結のローン申し込みフローを検討しているが、特に行内の事務フローの整備の仕方に課題を感じている。
  • ローン推進を担当する他の金融機関担当者と知り合い、情報収集や交流を深めたい。

東京にてオフライン開催のイベントとなりましたが、当日は北は北海道から南は九州まで、全国の金融機関から12名のお客様が参加され、活発な意見交換が交わされました。
その様子を速報でお伝えします!

本イベントの実施にいたった背景

ローン申込受付をWeb完結にて行うことに興味を持たれる金融機関ご担当者様は今もたくさんいらっしゃいます。
ですが、ご検討の段階でほぼ必ず課題として浮上してくるのが、
「Web完結にすることで新しく導入、あるいは現行の方法の変更を検討しなければならない【行内の事務業務】についてどのように整理して考えていけばよいか?」
という点です。
本イベントでは、上記のような【壁】にぶつかったご担当者様にはまさに必見の、仙台銀行様が10年前にSynergy!導入時に検討した行内事務業務の整理の仕方について解説いただきました。

Synergy!導入前の仙台銀行様におけるローン申込状況について

2014年にSynergy!を導入する前、仙台銀行様ではローン申込フォームは保証会社提供のWebフォームを利用されていました。
この保証会社提供のWebフォームでもお客様からローンの申込情報を入力いただくことはもちろん可能ですが、以下の点に課題がありました。

  • お客様の入力のしやすさを考慮したフォームにカスタマイズがしにくい。
  • お客さまが入力した情報は銀行側で蓄積したり閲覧したりできない。
  • 銀行主導で保証会社を選択できない。

ローン申し込みフローの構築

上記は申込率と承認率に直結する課題のため、Synergy!を導入することで、それらの解決を試みました。
結果、お客様の入力のしやすさを考慮したフォームカスタマイズにより申込率をアップし、銀行主導で保証会社を選択できる環境を構築したことで承認率のアップにつながりました。

行内整備のステップ

Synergy!を活用したローン申込フォーム導入において、仙台銀行様においては以下のようなステップで本プロジェクトを推進しました。
1.保証会社との項目調整
2.保証会社の優先順位決め
3.社内調整
4.行内データやりとりの整備
5.紙管理からの脱却
6.DX推進部門との連携
1の保証会社との項目調整においては、まず仙台銀行様から項目の候補リストを提示し、保証会社からのリクエストがあれば一旦受け、特殊な要望であれば類似項目での代替をお願いする、という方法で調整を行いました。

2の保証会社の優先順位決めにおいては、お客様からの申込データを保証会社にまとめて一斉に送付し、保証会社からの回答も一斉に受け付けたうえで、仙台銀行様にて優先順位をつけて対応する、という方法を取りました。

3の社内調整に関しては、関連部署との調整はあえてトップダウンにせず、まずは担当者との関係性作りから丁寧に行うということからスタートされたことがポイントです。

4の行内データやりとりの整備に関してはSynergy!からダウンロードした資料データを行内の自動審査システムのフォーマットに合わせてデータ送付する作業に一定の労力が必要であったことをお話いただき、
5の紙管理からの脱却に関しては、申込内容と免許証などの画像データを紙出力し、行内審査にFAXで回すというフローから紙出力後にスキャンし、自動審査システムに貼り付けるといった運用に当時は切り替え、現在はPDF加工ソフトの活用や、お客様用データフォルダに格納することで行内の連携を行っているというフローについて解説いただきました。

さらに6のDX推進部門との連携についても、非常に重要なステップとしてご説明いただきました。Synergy!から顧客データを紙出力後に手動修正を行っていたところを、データを自動審査側に取り込みを行い、RPAを導入し、データ修正をRPAにて行うように変更しました。このRPAの新規導入に際しては、DX推進室・担当者の協力があったため、スピーディーな導入につながった、とお話いただきました。

参加者様の反応

上記の内容を仙台銀行様から解説頂いたあと、ご参加いただいた金融機関ご担当者様からの質問や意見交換の時間を儲けました。
「Web契約の完結率・実行率はどれぐらいか?」
「現在の審査システムと行内システムとの自動連携の取組状況はどのようになっているか?」
「審査結果から諾否結果連絡までに要する日数はどれぐらいか?」
といった質問があがり、金融機関の実務ご担当者様でなければ回答できない貴重な情報の共有の場となりました。

シナジーマーケティングの役割と今後の展望

シナジーマーケティングは、ローンや口座開設のWeb申込に必要なスキームのご提供にとどまらず、ローンや口座開設申込アップに必要なデジタルマーケティングの推進に必要な各種サービスをご用意しております。
また、今回のイベントのように金融機関様同士のコミュニケーションの場を提供するとともに業界特有のお悩みや課題解決の機会を創出していきたいと考えております。
既存のソリューションにとどまらず、弊社がこれまで培ってきた10年以上の金融機関様との取り組み実績を活かし、今後もさらにパワーアップした新たなサービスやイベントを2025年以降も提供していきたいと思います!
今後の弊社の取り組みにぜひご期待ください。