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データ分析

ローン受付フォームの実行率を上げる!横串の効果検証の効果とは

2020年1月28日 1,997 Views

Webでローンの申し込み受け付けをおこなっている金融機関は多いですが、貴社では設置しているローン受付フォームの成果を把握されていますか?

「Web経由の申込件数は追っている」「Google Analytics(GA)を使ってアクセス解析をおこなっている」など、このような分析をおこなっていれば問題はないようにも思えますが、果たしてそれだけで効果検証は十分なのでしょうか?

そもそも申し込みフォームの目的は単純に申し込み数を増やすことではありません。その先にある本来の目的は、お金を貸し出すことや実行率を上げることです。もちろん、申し込み率を上げるのは大事ですが、何のために施策をおこなっているのか最終目的を見失ってはいけません。

そしてその目的を達成するためには、サイトへの流入数・申し込み率を上昇させ、審査承認やローン実行率を上げることが必要になります。従って、Webフォームの効果のみではなくさまざまな検証結果を横串で見ることが重要になってくるのです。

しかし通常金融機関の検証では、流入数増加のための広告の成果、申込者増加のためのWeb申し込みフォームの成果、実行率上昇のための承認から実行までの数字などがそれぞれ縦割りの施策の成果のみを追いかけていて、横串の効果を測定できていないという実態があります。

今回は実際に弊社顧客管理システム「Synergy!」を利用して、流入から実行までの成果を一気通貫ではかり、おもに広告効果を改善した例をご紹介します。現在各施策の成果を縦割りではかっている、という方は是非参考にしてください。

縦割りの施策効果を横串で見るための方法

まず、効果検証をおこなう上で成果の着地点となるコンバージョンポイントがどこにあるのか、幾つあるのかを把握する必要があります。ECを例に挙げると、商品サイトの最終目的は「購入」であるためコンバージョンポイントは1つと言えます。

しかし前述したように、例えば金融機関のローンに関しては流入から成約までの流れの中に「申し込み」「審査」「実行」のようなコンバージョンポイントが多いため、Webフォームの効果さえ把握すれば完了というわけにはいきません。

この章ではそれぞれのポイントで何がわかり、それをどう分析し、施策に生かすのか、実例を挙げながらご説明します。

「Synergy!」とGoogle Analytics(GA)を連携するとできること

サイト流入から実行率を上げるために各施策の成果を横串で見るには、それぞれの施策で共通のキーを設定する必要があり、「Synergy!」とGAを連携することでそれが実現できます。

では具体的にSynergy!とGAを連携すると、何ができるのかを以下にご紹介いたします。

データを連携してわかること

■Synergy!およびGoogle Analyticsの連携について

データ連携により得られる効果はおもに3つ挙げられます。
1.最初の接触から契約までの行動が一貫して見えるため、検討期間や行動パターンが把握できる
2.アクセス解析も同時におこなうことにより、契約に至るまでのユーザーのWebサイトの使い方が見える
3.ユーザーの問い合わせ後のアクティブ時間や興味度合いが見える

具体的な方法は割愛しますが、おおまかな設定の流れは次の通りです。

まずSynergy!の申し込みフォームを通過した際、Synergy!独自のID(「Synergy!ID」)を付与します。次に申し込みフォームの完了画面に、任意の情報(この場合はID情報=Synergy!ID)を受け渡すための仕組み(GAのカスタムディメンションタグ)を設定します。
この設定をおこなうことで、ID情報をGA、Synergy!の共通キーとして使うことができます。

例:広告効果の把握

サイト流入から実行までのコンバージョンポイント数がわかれば、データから以下のようなことが読み取れます。

■広告効果の把握例

上図に関して、広告流入のみのデータ単独で見た場合、広告Aが80件、広告Bが40件となり広告Aからの申し込み数が多くなっていることがわかります。すると広告Aの方の効果が高いように見えますよね。GAではサイト流入・申し込みまでのデータまでしか見られないですから、この結果から広告Aを強化するという判断をする方もいらっしゃるかと思います。

しかし広告Aと広告Bを実行率のデータで比較すると、実は広告Bの方の実行率が高くなっています。ですから正しくは、「集客は広告Bの予算を強化する方がいい」と判断できます。

つまり、「Synergy!」とGAを連携して一貫したデータ検証をした方が、実行率の高い広告を把握し、より良い広告改善および強化をはかることができるというわけです。

例:申し込みデータの「職業」と実行率からわかること

ローンを申し込む際に記入する「職業」からもさまざまなことがわかります。例えば職業と実行率をかけあわせた場合、以下のようなことが読み取れます。

この銀行様では「正社員」をターゲットとしていました。しかしデータを見ると実際にローン実行率が高いのは「専業主婦」であることがわかります。

このように職業軸でデータを見ると、「専業主婦向けの訴求ページを作成すれば効果が高いのでは」というような見せ方の改善などに生かせるのです。また、年収軸から実行率の高いボリュームゾーンがわかれば、広告を出す対象年収の範囲をはかりやすくなる利点もあります。

例:申し込みデータの「地域」と実行率からわかること

そして、ローンを申し込む際に記入する「住所」についてです。住所をある程度のカテゴリでまとめた地域データと実行率をかけあわせた場合、以下のようなことが読み取れます。

銀行では各支店で集客のビラを配ることもありますよね。実行率が高い地域に絞ってビラを配ることができれば効率的でしょう。

地域データと実行率を一貫して検証すれば、Web広告、紙媒体のチラシを入れる場合にも効果の高い地域に集中投下できるというわけです。

まとめ

ここまで、Google Analytics(GA)を使った効果測定の手法について紹介しました。前述した通り、流入から実行までの成果を横串で見ることによって、広告自体の効果が正しくわかり、力を入れるべき広告を把握することができます。さらにランディングページや広告の見せ方、画像やキーワードの選定などの改善にも役立ちます。

しかし、そもそもそれらの施策は何のためにおこなっているのかを見失ってはいけません。最初に述べたように、Web受付フォームの本来の目的は実行率を上げることです。申し込み数をただ増やすことが目的ではないからこそ横串での効果を知る必要があるのです。

そして今現在、横串での施策成果を追えていない外部要因は、流入・申し込み・実行の各データがシステムごとに分断されていることにあります。これは弊社顧客管理システム「Synergy!」のGA連携システムを導入すれば解決可能です。

また、自行や保証会社が用意した申し込みフォームには外部のタグを埋め込めないといった声はよく聞きますが、「Synergy!」はタグの埋め込みもできますので、この課題も同時に解決できます。

集客から申し込み・承認・実行のそれぞれのポイントを一気通貫で検証したいと思っている方、またその実現が難しいと考えている方は是非一度ご相談ください。

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